日頃より弊部を応援してくださっている皆様、誠にありがとうございます。
最後に引退ブログを担当させていただきます
大東文化大学サッカー部主将の杉崎巧です。
何を書くか迷っていましたが、高校からの大学までの振り返りを中心に書いていきます。(サッカーのことに関しては長くなりそうなので所々端折ります。)
普段あまり自分の気持ちを表に出すタイプではないので上手く言葉にできるかわかりませんが、最後まで読んでいただけると幸いです。
高校時代は本当に多くのことを学んだし、多くの素敵な方に出会えた。
その中でも自分の人格形成に大きくかかわった出来事を2つ挙げていく。
1つ目は寮を支援してくださった方々との出会い
韮崎高校サッカー部神山寮の1期生として高校生活を送り始めた。
1期生ということもあり寮生活をするための環境があまり整っていないことや、弱冠15歳で親元を離れて生活しなければいけないということに苦労した。覚悟を持って入学したつもりだったが、寮の1期生としてなんとか基盤を作らなければいけないという使命感と選手として納得いく結果が出せないもどかしさで毎日不安と重圧でいっぱいだった。
そんななか寮生活を支援してくださる方々との出会いが私の感情を大きく動かしてくれた。
その方々は毎週日曜日に寮に来てくれて料理を振る舞ってくれたり時には外食に連れて行ったりしてくれた。それ以外にも親元を離れて暮らす私たちをいつも気にかけてくれてありとあらゆるサポートをしてくださった。ついこの前まで赤の他人だった私たちを家族同然に温かく受け入れてくれ支援し続けてくれたことがとても嬉しかった。
この方々と出会えたことで人が持つ本来の「温かさ」に気づくことができ、私自身もこの方々のような温かさを持った人間になりたいと感じた。
2つ目は当時の監督から賜った言葉
大東サッカー部の人は何度か聞いたことがあるかもしれないが私には大切にしている言葉がある。それは
「目配り・気配り・心配り」
人の話を聞いていると右から左に流れていくことの多い私だがこの言葉だけはなぜか私の中にスーッと入ってきた。今思うとその言葉に出会えたことが本当に大きく、私の人生の道しるべとなってくれた。
この2つの出来事を経て少しだけ人間として大きくなれた状態で卒業することができた。
大学時代
選んだ大学は大東文化大学なぜここを選んだかというといける大学がここしかなかったからだ。
もともと高校でサッカーを終え、専門学校に進学するつもりだったため選べる大学が少なかった。そんな中でも拾いあげてくれたヨウジさんありがとうございます。
1年目
入部してまず感じたのは部員全員のやる気がないということだ。
大学サッカーってこんな感じなの?と拍子抜けしてしまったのを覚えている。
ただでさえコロナウイルスで活動が制限されているのに練習の質は低いし、自主的に練習する人が少ない、でも試合に負けたら文句を言うはっきり言って最悪な集団だった。
中断明けからAチームに上げてもらって何回か試合にも出させてもらった。
ただ驚くほど勝てなかった。シーズン通して勝てた試合はわずか4試合圧倒的に弱い集団でありながらも改善しようとしない、ここぞというときに踏ん張れる人がいない。そんな環境に嫌気がさしていたと同時にAチームにいながらも何もできずただ不満を漏らしていた自分自身にも腹が立った。
結果的に2部リーグ降格。
1年目にしてこの上ない屈辱を味わった。
2年目
スタメンで出ることが減り、相手のレベルも前年度と比べぐっと下がったため部活動に身が入らなかった。そんな中私自身のターニングポイントを迎える。後期の都留文科大学とのゲームだ。3-2で勝ったものの、誰一人として満足していなかった。試合後の哲太さんが「なんでこんなところに苦戦すんだよ」とチームに本気で訴えかけていた。この本気の訴えを聞いて部活動に身が入らないなんて言っている場合じゃないと、自分自身をもう一度奮い立たせ必ずチームに貢献しなければならないと感じた。
内容はともかく1年で1部リーグに復帰することができた。順調に進めば関東リーグに行ける可能性だってあった。
3年目
前期のリーグ戦では負けなしの首位、アミノでも3回戦まで進み負けはしたが東京国際とのゲームはあのシーズンでベストに近いのではないかと感じた。本気で関東に昇格できる。そう感じていた。
しかし後期に入ると全く勝てなかった。前期でつけた自信はとっくになくなっていた。後期リーグなかなか勝てない中で迎えた参入戦
結果は1勝1分3敗
積み重ねがなかった1年間当然の結果だった。
この結果を受けて私たちの代が関東リーグで試合をできる可能性が消滅した。
個人としても副キャプテンに任命されていながらチームが苦しい時にピッチ内でもピッチ外でも影響を与えられない何もアクションを起こせなかった。そんな自分が嫌いになりそうだった。
4年目
昨シーズンの悔しい気持ちを抱えながらラストシーズンを迎えた。ありがたいことにチームのキャプテンを任せていただいた。こんな自分でいいのかとも思ったが任されたからには絶対に全うして関東へ連れていくと誓った。
任命されるにあたって自分の中でキャプテン像を作り上げた。
「目配り・気配り・心配り」これを極めた人物になる。そう決めた
「チームをプレーで勝たせるキャプテンになる」だったり、「言葉で選手を鼓舞するキャプテンになる」だったり、もっとかっこいい像を描き実現したかったが、それはなかなか難しそうだった。
そうこうしているうちにアミノバイタルカップが始まった。強い大学と試合ができる良いチャンスだということは全員が理解していたため、かなりの気合で大会に臨んだ。
しかし結果は2回戦敗退
チームとしても個人としても弱さが露呈してしまった大会だった。
この時点で関東リーグの大学と試合ができる可能性が極めて低くなり落胆していたが、リーグ戦が残されていたため何とか踏ん張って目標を成し遂げるという思いが強くなっていった。
そんな気持ちで再スタートを切ろうとしたが、本気でやりたい人と、そうでない人の間に軋轢が生まれ一体感が全くないままリーグ戦が開幕してしまった。前期は予想以上に勝ち点を積むことができたが、毎試合課題が山積みで満足いくような出来ではなかった。
そんな満足のいかない日々が続いた中で私自身怪我をしてしまう。チームが苦しい時に自分も一緒に苦しくなれないのがつらかった。
後期のスタートにも間に合わずようやく帝京戦で復帰することができた。
だが勝てない。前期積み上げたものがなにも発揮できなかった。
ここから残りの試合で巻き返そうと、怪我なしでシーズンを駆け抜けよう。そう思っていた矢先2度目の離脱。自分ってこんなに弱いのだとむなしくなった。
ようやく復帰できたが、もうそこに自分の居場所はなかった。怪我を繰り返している時点で覚悟はしていたがやはりつらかった。
スタメンに戻るために必死にもがいていたがなかなか自分のパフォーマンスが上がらなかった。そんな自分の調子と違ってチームの状態はとてもよく、勝ちを重ね続けていた。この状況がなんとももどかしかった。自分がいなくても勝てるし、雰囲気もすごくいいとはたから見ていて感じていた。いっそのこと全部放棄して残された人たちに託そうそう思った瞬間も何度もあった。
そんな時に昨シーズン哲太さんから頂いた言葉を思い出した。
アミノバイタルカップ東京経済大学との試合後チームは勝ったものの個人としては最悪なパフォーマンスだった。そんな私を見かねて
「巧がいることに意味がある」と言ってくれた。
哲太さんには本当に救われたし感謝してもしきれない。偉大な人だ。
その言葉はキャプテンながらも試合に出ることができない私にとって十分すぎる言葉だった。それ以外にもサッカーに本気で向き合っている同期、必死にもがいて何とかトップで出ようとしている後輩、全力で向き合ってくれたタカさん、ヨウジさんがいてくれたおかげでベンチが続いた中でもチームのために全身全霊で戦おうと改めて誓った。
なんとか漕ぎつけた参入戦
結果だけを見ると1分4敗の最下位
それでも試合をやっていく中でようやく一体感が高まっていく気がした。それを如実に感じたのが4節の東京学芸戦だ。シーズン通してやってきたものから大幅に変更して挑んだこのゲーム負けはしたが今後の大東サッカー部に明るい未来が待っているよと告げてくれている気がした。ピッチ内のみならず応援席でも全力で戦ってくれていた。あのゲームは全員が輝いていた。試合には出られなかったが1年間キャプテンとして戦えたことを誇りに思った。
この参入戦を最後に私のサッカー人生は幕を閉じた。
引退してからは「目配り・気配り・心配り」を極められたのか、キャプテンとしてなにか残せたのか、あの時ああしていればとかもっとこうしていればよかったなとか思い返す瞬間が多くなった。しかしそんなこと言っていたらきりがない。これからはより1日1日を大切に当たり前の日常に感謝をしながら生きていきたい。
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ここからはこの場をお借りしてお世話になった方へ感謝のきもちを伝えさせていただきます。
タカさん
今シーズンは監督として常に私たちのために戦い続けてくださり、本当にありがとうございます。監督のために勝ちたいと思ったのは初めてだったかもしれません。どんな時も親身になって会話してくださったおかげで心が軽くなりプレーに集中することができました。タカさんじゃなければ1年間やり続けることができなかったと思います。短い間でしたが本当にありがとうございました。
ヨウジさん
いつ自分の時間をとっているの?というレベルで大東サッカー部に時間を割いてくださり、本当にありがとうございました。多くの人が言っているようにヨウジさんがいなければ大東サッカー部は終わっていたと思います。3年の時にはいろいろありましたが今となってはいい思い出です。(笑)3年間ありがとうございました。
勇人
サッカーの話になると異常に頑固になるけど飲み会の話になるとやたら連絡早いし、楽しそうに振る舞う、可愛いらしい一面を持つ勇人。
学生コーチという難しい立ち位置だったと思うけど三年間チームのために働き続けてくれてありがとう。勇人がいてくれたおかげでチームが何とか成り立っていたと本気で思っています。
龍生
「大東サッカーの犬」として4年間よく走り切ってくれました。こんなに野性味がある選手は後にも先にもあなたで最後でしょう。そんな野性味あふれる龍生だけど、
とても優しくてチームの雰囲気を和ませられる力を持っていると感じていました。
ラストシーズンは不満が多かったかもしれないけどそれでも最後まで走り抜いてくれてありがとう。
海人
イケメンという言葉が似合いすぎる男。ラストシーズン怪我から復帰した後は満足にプレーできず、その上同期が同じカテゴリーにいないとても苦しい状況だったね。辞める選択肢もあった中で最後までやると決断してくれた姿は怪我を抱えている選手、くすぶっている選手の希望の光だったと思うよ。最後同じピッチに立った時は涙が出るほどうれしかったよ。諦めないで戦ってくれてありがとう。
藍流
朝早かろうが、寒かろうが、チームの雰囲気が悪かろうが如何なる時でも盛り上げてくれたね。藍流の雰囲気づくりにチームとしても個人としてもとても助けられました。普段は海人や智樹とふざけているけど、やるときはやる切り替えの上手い藍流はとてもかっこよかった!4年間ありがとう!
小山
高校から7年間本当にありがとう。俺の雑なパスを捌くのも、変なボケを捌くのも小山が1番うまかったよ。ラストシーズンはやめるとか言いながらもなんだかんだチームのために戦う姿はかっこよかったし、励みになっていました。大人になってもよろしく。酒の飲み方覚えような
智樹
普段はふざけまくっているけど試合になると闘志むき出しになる智樹はすごくかっこよかったよ。今でもあの武蔵戦のゴールは忘れられない。学校の先生頑張れよ!
くれぐれも子供たちのことをけらないように!
笠井
最後の参入戦では応援団長として活躍する笠井を見て感動しました。いつも敬語で話してきたり、報連相苦手だったりと少し変わっていたけど、笠井と多くの時間を過ごせてとても楽しかったです!4年間ありがとう。
岳音
1番はじめの平成国際とのゲーム遅刻しそうになってタクシーできたあの日を鮮明に覚えているよ。タクシーで来るという選択をしてくれてありがとう。そして辞めずに続けてくれてありがとう。試合中体を張りまくって戦う岳音はめちゃくちゃかっこよかった!これからは火を消しまくってね!
見目
本当に副キャプテンなのか?と思う場面が何度もありました。何度君に腹を立てたかもわかりません。CKを手で自分のゴールに押し込んだり、ペナを飛び出してヘディングしたりと本当に笑わせてもらいました。とはいえピッチ内ではかなり頼りにしていました。帝京の2PKストップはかっこよかったよ。ありがとね。
充葵
充葵がいたからこのチームはここまで成長できたし、個人としてもキャプテンをやり遂げられたって本気で思っている。本当に今シーズンは苦労することが多かったけどチームを引っ張る姿、充葵から放たれる言葉は重みがあったし、頼もしかったよ。
今後はプロで活躍する充葵がみたいな。期待しています。4年間ありがとう!
後輩
来シーズンは今年以上にきついシーズンになると思うけど、あなたたちなら大丈夫。昨シーズン終盤のみんなの気迫を感じてどんな瞬間も乗り越えられる。そう感じました。
今までの悔しさを全部ぶつけて戦ってください。楽しみにしています。
きつい瞬間が来たらいつでも相談乗ります。
マネージャー
今シーズンは例年と比べ大変なことが多かったと思います。そんな中でも試行錯誤してSNS、運営を行ってくれてありがとう。本当に助かりました。相談しに来てくれたけどあんまり正確な答えを出せなくてごめんね。来シーズン以降も頼みます!
家族
サッカーをやってきて十数年間迷惑をかけることのほうが多かったけど、自分の希望をすべて叶えてくれてありがとう。結果で恩返しできなかったことが唯一の心残りです。
中学3年生の終り頃、「俺はずっとお前の1番のサポーターだよ」と言ってくれた父
「試合があるおかげでいろんなところに行けて楽しい」といってくれた母
サッカーは別に好きじゃないけどいつも試合に来てくれる妹たち
この家族で本当に良かった。
以上で私の引退ブログを終えます。
大東サッカー部はこれからさらに強くなります。
さらにいいチームになります。より一層の応援よろしくお願いします!
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